帰り道。
は浮かない顔で歩いていた。
「昨日は悪いことしたな…」
は昨日の夜、骸に対して冷たく当たってしまったことを後悔していた。
――骸は悪くないのに…。
は今日何度目かのため息をついた。
後悔しても遅いのだが、後悔せずにはいられない。
「骸は、心配してくれただけなんだよね…」
――わかってる。でも…
どうしようもないこと、というものはある。
まあ、彼女のそれがそうだったかはわからないが。
――嫌われちゃったかな…
はもう一度、ため息をついた。
その時、後ろから見慣れた人物が横を通り過ぎる。
「あ…ボス。こんにちは」
「さん!、えっと、そのボスっていうのは…」
「クス。大丈夫ですよ。学校ではそう呼びませんから」
「それならいいんだけど…」
そう言いながらも不安そうな顔をする綱吉にはクスクスと笑みを浮かべる。
リボーンはそんな二人を黙って見ていた。
「あ、あのさ、さん。何か…」
「あの、お急ぎだったみたいですがどうしたんですか?」
「あ、うん。今日、ランチアさんとバジル君が帰っちゃうみたいなんだ…」
「ランチアさんとバジルさん…」
は記憶を少したどる。
たしか、バジルはボンゴレ門外顧問の人間という情報があった。
ランチアと言えばファミリー惨殺事件を起こした人物だっただろうか。
などと考えながら、「日本にいらしていたんですね…」と綱吉に返す。
「うん!そうなんだ。それでオレたちを助けてくれたんだよ」
「そうだったんですか…。それは引き留めてすみませんでした」
「いや、いいんだ。それじゃあ、オレ行くね!」
「それでは、また明日」
そういってと綱吉は別れた。
がその後ろ姿を見送っていると、彼の後を追いかけるランボを見た。