が地下に降り、入れ替わるようにして雲雀が少年たちの元へと来た。
「ひ、ヒバリさん!?」
「沢田綱吉に赤ん坊…何で君たちが居るんだい?」
「それは…」
「ってのは有名な情報屋だからな」
「ふうん…」
興味が無いような返事をする雲雀。
「あ、あの…ヒバリさんはなんでここに?」
「それは…」
「私を送ってくださったからですよ、十代目」
その場に居た全員が声のした方を向く。
そこには階段を上っているの姿があった。
「どういうことだ?」
「昨日、色々ありまして彼に助けていただいたんです」
「そうなんだ。ところでそれは…?」
彼女の持つ刀と箱を指差して綱吉は訊ねる。
は一瞬考える素振りをし、口を開く。
「あの、守護者の皆さんをどこかに集めていただけますか?」
「え?」
「きっと皆さんに関係のある話になると思うんです」
「わ、わかった」
にそう言われて慌てて家を出ようとする綱吉。
そんな彼の後姿を見て、は微笑を浮かべる。
彼の姿が見えなくなる直前、思い出したかの様に綱吉に言葉をかける。
「ところで、場所はどこに?」
「えっと…じゃあ、学校の屋上でいいかな?」
「学校…」
「僕が送る」
「では、学校の屋上で」
雲雀に送ると言われてそれならば大丈夫だろうと思い、彼女は綱吉の提案を飲み込んだ。
そして、もう一つ言い忘れていたことを綱吉に伝える。
「あぁ、霧の守護者は呼ばなくていいですよ」
「え?」
「彼女…いえ、彼には私が直接伝えられますから」
「そ、そうなんだ」
どういうことかわかっていない顔をしながらも綱吉は深く追求しなかった。
はそんな彼に感謝をし、それと同時に申し訳なさも感じる。
きっとこれから話すことは、彼らを危険に巻き込むことになるだろう。
そう考えると、本当は話すべきなのか彼女自身もまだ悩んではいる。
しかし、いつまでも悩んでいるわけにはいかない。
それに言おうと言うまいと危険に巻き込むことになる可能性はある。
それならば言うべきだろう。
彼女が決意を固めたことを感じ取ったのか、雲雀は彼女の手を引いて家を出た。
そして、二人は学校へと向かった。
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